悲恋‐幼い恋‐
一人になった病室で瞭良は、今までのことを思い出していた。
―――初めて、女をレイプした、あの日。
泣き叫ぶ女を、無理矢理抱いた。
――瑠実と同じように…。
本気で恋してる女を見ると、本気で恋してた自分に重なった。
信じてたのに、裏切られる…。
そんなばかなやつらを、いつも笑ってた。
そしてその恋を壊してやりたかった。
たくさんの女をレイプした。
――瑠実も、その一人のはずだった。
でも、なにか違って……。
気付いた時にはもう夢中だった。
「――残酷な女」
瞭良は自嘲気味に笑って、
「幸せになれよ」と、
呟いた。