悲恋‐幼い恋‐



最後……………………?

「冗談、やめてよ」

――最後…?最後ってナニ?

「本気、だよ……。
………瑠実、俺の最後の………言葉、聞いて?」

――最後の言葉…。

いや……。


「俺、すげぇー瑠実のこと好きだし、幸せになってもらいたい……。

だか……ら、また……好きになれるや……つ、つくれよ?」


弘樹は苦しそうな笑顔をあたしに向ける。

「やだ……やだよぉ………。弘樹以外に好きになんてなれない……。
それに…………、最後なんていや……!!!」


「瑠実。最後なんだ。ほんとだよ。だって俺、いま……すっげぇ苦しいんだ。死にそうなくらい……」


死にそうなくらい………?

いやそんなのいや……。やだよぉ………。

「あ、あとさ…、瑠実…泣きたいときは泣けよ?その後は………、必ず笑って……?

瑠実の泣き顔、ブスだから、見たくないなんだ……。瑠実は……笑った顔が……、一番……かわいぃ」


みるみるうちに声が小さくなっていく。



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