悲恋‐幼い恋‐
――放課後。
「弘樹、帰ろ~??」
「あぁ」
あぁ、って…
クールだねぇ、お兄さん
まだちょっと怒ってるみたい…。
帰り道…。
…気まずい。
「弘樹、来週からさぁ、林間学校だよね!」
「そうだな」
…冷たいよぉ(泣)
「わたしそこでいっぱい弘樹との思い出作りたいと思ってるから…!!」
「じゃあね!!バイバイ」
気が付くともう家に
着いていた。
「瑠実」
「なに??」
振り向いたら、
ドアップな弘樹の顔。
………唇が重なった。
すぐに離れてしまった唇が名残惜しい…。
「俺も思い出作りたいと思ってるから。
じゃあな」
弘樹は真っ赤になって、走り去った。
………照れ隠し??
わたしはその行動に、愛しさを感じた…。