悲恋‐幼い恋‐






ピンポーンピンポーン


昔ながらのチャイムを
押しているのは、
学校を休んだ親友を
心配して家まで訪ねてきた、由姫だった。


「瑠実ー??アタシ!!
居るんでしょ??
開けてよ!!」

……………、


ピンポーンピンポーン


……………、


「……っもぅ!!
居るんでしょ??!
開けてったら…!」

ガチャ……、

痺れを切らし、由姫は
ドアノブを引いた。

鍵はかかっていなかった。


「…!!、………瑠実??」

恐る恐る、家の中に入ると、



……!???


ツーン とした臭いが
漂っていた。


「瑠実……?」


よく嗅げば、この臭いは


















「血の、臭い…?」




< 45 / 277 >

この作品をシェア

pagetop