悲恋‐幼い恋‐
ピンポーンピンポーン
昔ながらのチャイムを
押しているのは、
学校を休んだ親友を
心配して家まで訪ねてきた、由姫だった。
「瑠実ー??アタシ!!
居るんでしょ??
開けてよ!!」
……………、
ピンポーンピンポーン
……………、
「……っもぅ!!
居るんでしょ??!
開けてったら…!」
ガチャ……、
痺れを切らし、由姫は
ドアノブを引いた。
鍵はかかっていなかった。
「…!!、………瑠実??」
恐る恐る、家の中に入ると、
……!???
ツーン とした臭いが
漂っていた。
「瑠実……?」
よく嗅げば、この臭いは
「血の、臭い…?」