悲恋‐幼い恋‐
由姫はアタシの話しを聞いて、たくさん泣いてくれた。
自分のことのように悲しんでくれる由姫は、ほんとに大切な親友です…。由姫がいてくれて、 ほんとによかった……。
由姫は泣き続けるアタシを抱き締めながら口を開いた。
「どうして……??
どうして瑠実なの……?
瑠実は、弘樹くんと
もっと幸せになるはずだったのに……。
どうして女だけがこんな悲しいめに会わなきゃいけないの??
どうして理不尽な男の
せいで一生傷を負わなきゃいけないのよ……!!!」
……由姫は、アタシと同じ様なめにあったことがある。
同じようなめにあったもの同士、もう言葉はいらない。ただ抱き合えば、その悲しみは分かち合えるんだ…。
「ほんっと許せないッ
瞭良のやつ……
……ぶん殴ってやる…」
えっ……
「ちょ、ちょっと待って!??危ないよ!!
由姫になんかあったら…」
「なに言ってんの!??
そんなことされて黙ってらんないよ!!」
「待って!!
ほんといいから……。
アタシは由姫がいてくれるだけでいいの…!!」
「瑠実……」