悲恋‐幼い恋‐




―――次の日


とうとう班行動の時間が来てしまった…。




山を登る、それだけのこと。


――でも、それが辛かった。


「瑠実、平気??」

由姫の心配した顔…。

――見たくないな…。


「へーきっ!!どうってことないしっ!!」


からだが震え、声まで震えていた。


当然、そんな演技では由姫にばればれ…。



「瑠実、あんた無理し過ぎ!!
辛くなったら逃げていいんだよっ!??」



無理……??

「そんなんして無いしっ!!平気なんだってば!
あたしはっ!!」



…強がりだな、あたし。
でも、




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