悲恋‐幼い恋‐


「……」

なにも言えない。
言ったって何もならないけど……



「それが、俺が初めてレイプした時。

ばかだよな…
そんなことしなければ、俺……



だから、俺がその人のこと好きだったみたいに
真剣に恋してるやつ見てると………」


「やめて」

瞭良くんは不思議そうに
こっちを見る。


「そんなこと、聞きたくない」


思い切り瞭良くんを睨む。
「そんなこと聞きたくないから!!!



悪いって思うなら
返してよ!!!
あたしの処女!!!

あんたさえいなきゃまだあたしは弘樹と一緒にいれたのに!!!



返してぇ!!!」


泣きたくないのに、涙がでる。
こんなやつのせいで涙を流したくない!!



あたしが許せないのは
あいつが自分だけが
可哀想だと思ってるように聞こえたから。


「好きな人の言った通りにして、後悔したんでしょ!!?なんでまた罪を重ねるの!!??
そんなの言い訳じゃん!!ふざけんな!!」



あたしの怒りが爆発した。

許せない
許せない
許せない

「許さない!!」




< 79 / 277 >

この作品をシェア

pagetop