悲恋‐幼い恋‐


「瑠実チャン……
俺、……」



「ぁ…、」

あたしは目を見開いた。
あたしが目を見開いたのを不思議に思ったのか、瞭良くんは後ろを振り向く。


「弘樹」

瞭良くんは焦りも見せず、普通に弘樹を見る。

この前、あんなに
睨み合ってたのに。

「瑠実…??
なんで泣いてんの???」

あ…そうだった。

あたし泣いてたんだ。
弘樹が急に現われたから忘れてた。





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