レインブルー
七瀬先生をここに閉じ込めてから一ヶ月が過ぎていた。
長いようで、短い。
だけど俺にとってはまるで一年が立ったように今日までとてつもなく長く感じられた。
今の気分を例えて言うなら指名手配された犯罪者といったところだろう。
いつ誰に、どこで見られるか知られるか、この一ヶ月の間、俺はずっとそのことに怯えていた。
アキラが少し怪しんでいること以外は誰にも知られることなくここまできたが、そろそろ時間の問題だ。
いくら連絡はしてるといっても一ヶ月も欠勤が続けば学校の誰かは不審に思うだろう。
特に藤木先生、だ。
俺はポケットの中に入れていたホワイトの携帯電話を取り出した。
それは俺のではなく七瀬先生のもの。
表示された着信履歴は日ごとに同じ名前が並んでいる。
ーー武、と登録されたその名前は恐らく藤木先生だ。
一週間前からかかってくるようになった。