レインブルー
分かっていた。
この恋には終わりがあるということ。
そんなこと、とうに分かっていた。
藤木先生は何度もあたしに謝った。
「うっ…うう」
惨めで。
悲しくて。
でも本当はどこか安心してるところもあって。
「クロ…」
クロが肩を小刻みに揺らして泣いている。
あたしとクロは鏡だから。
誰よりもお互いの気持ちを知ってる。
ごめんね、クロ。
あたしは泣いた。
きっとこれ以上ないぐらいに。
駄々をこねる子どもみたいにあたしは声を上げて泣いたんだ。