レインブルー
次の日の朝、あたしとクロの行いとは裏腹に清々しい青空が広がっていた。
いつもより早く学校に向かうと案の定、花壇のそばに藤木先生の姿があった。
その横顔がどこか浮かないように見えるのはきっと気のせいなんかじゃない。
だってその原因を作ってるのはきっとあたしだから。
「おはようございます、藤木先生」
声をかけると先生が振り向く。
「おう篠田か。おはよう。今日は早いな」
「たまには先生のお手伝いしようかと思って。お花は順調に育ってますか?」
「もちろん順調だよ。次の春にはきっと見頃になるぞ。楽しみにしてろ」
あたしはくすくすと笑いながら先生のそばに腰掛けた。
今日も優しい海の香りがする。
何の香水なんだろう。