あいつの犬〈短編〉



 


使われてない、教室に入り鍵をかけた。カーテンが閉まってるせいで少し暗い教室。
なんか俺、いけない事してる気分…




「 で、帰れない理由は? 」

「 と、友達と帰る約束してて… 」

「 未弥、目泳いでる 」



笑顔が引きつる未弥を壁際まで追い込み壁に手をついた。
驚いてんだか怖いんだか知らないけど未弥は肩が上がったまま動かない。




「 あ、そうだ。帰る人が居ないなら果奈ちゃんと帰れば?果奈ちゃんも帰る人居ないってさ! 」



…………………何でそう話しが飛ぶんだ?ちゃんと笑えて無えし、それ果奈は俺を好きだって言ってるようなもんだけど。


 



< 23 / 64 >

この作品をシェア

pagetop