あいつの犬〈短編〉
「 うーんと… 」
おばちゃんの声は良く通るから嫌でもなんとなく話しが聞こえてくる。
「 寝不足であんまり最近食べてなかったのね?…駄目よ?ちゃんと寝て食べなきゃ 」
やっぱり未弥寝不足だったのか。
最近ちゃんと食べて無いって…ダイエットでもしてんのか?んな事しなくても細いじゃんか。
「 じゃあ、しばらく寝てなさいね? 」
その声と共におばちゃんが出てきた。
未弥のベッドの周りのカーテンを閉める。
「 ちょっと休ませてくから先生に言ってくれるかしら? 」
「 あー、はい 」
俺はそう言ってチラッとベッドの方を見た。