あいつの犬〈短編〉
それから、100回以上「ごめんなさい」と謝り続け、それでも怒りが溢れている晴に私は、
「 なんでもするから許して! 」
と言ってしまった。
多分……、いや絶対、これがいけなかったんだ。
「 ………ふーん?なんでも? 」
「 うん!なんでも! 」
やっと口を開いてくれた晴に嬉しくなって、笑うと晴もニヤリと笑った。
「 じゃあ、俺の犬になってくれる? 」
「 分かった!………って、え?………犬? 」