また君に恋をする
聴けない想い
晴れ割った空。
冷たい風が吹き抜ける。
柵のない最上階。
白いワンピースを揺らす風。
「気持ちええな。」
両手を広げる空。
「ほんまやな。あっ。パンツ見えた。」
同じく伸びをする隆平。
「嘘やろ?」
慌てて両手でワンピースを押さえる。
「イチゴ柄のパンツ。」
悪戯な笑みをこぼす忠義に
「えっ!?」
馬鹿でかい声で叫び頬を赤く染めていく。
「嘘やって。せやけど当たってたん?」
ニィっと口角をあげる忠義と
「忠義のアホ!!」
ソッポをむく空。
「怒った顔も可愛いで。」
全てお見通しかのように
空の頭を軽くコツく。
「もう。」
忠義につられ微笑む空。