また君に恋をする




静かに流れていく二人の時間。
屋上から下を淋しそうな瞳で見つめる空。

何もかもがちっぽけに見え
思わずこのまま身を預けようかと思うほど。
   

「空。危ないで。」


身を乗り出そうとする空へ
後ろから声をかける忠義。
   


「なぁ。空、飛べるやろか?」



両手を広げ屋外ギリギリに立つ空。

   
「飛べる訳ないやろ。落ちて死んでまうわ。」


空の手をひっぱり抱きしめる忠義。
   


「飛べる思うんやけどな。」



忠義に身を預ける空。
   
「アホやろ?」

空の顔を覗きこみ悪戯に笑う忠義。
   
「アホちゃうわ。」

忠義を見上げるとほっぺたを力いっぱい引っ張る。






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