また君に恋をする
君にさよならを
曇り空。
呼び込みの声。
酒の臭い。
居酒屋の裏口をじっと見つめガードレールによりかかる那智。
その手の中にはシルバーの指輪。
裏口のドアが開く。
仁と斗真が那智に気づく。
気まずそうな仁の顔。
「いいの?お前のこと待ってるんじゃない?」
那智の前を通り過ぎようとする仁に声をかける。
「いいよ。話すことないから。」
わざと聞こえるように冷たく言い放す。
「でも。」
呼び止める斗真。
「いいって。」
足早に歩く仁。
那智の顔を見るとその後ろを追いかける斗真。