また君に恋をする
「待って。これ。」
メモ用紙を差し出す。
「何かあったら電話してや。話ぐらいやったら聞くこと出来るから。ってやっぱり御節介やな。迷惑やったら捨てて。」
何1つ表情を変えないサク。
「ありがとうございます。」
メモを受け取るとポケットへとしまう。
「兄たん。」
頭に包帯を巻かれ痛々しく見える博貴。
隆平を見つけると一目散に走り出す。
「ごめんな。痛かったやろ?」
博貴を抱きかかえる隆平。
「平気や。ボク男の子やもん。」
笑って答える。
「ほな。帰ろうか。」
「うん。」
「お世話になりました。」
サクに頭を下げる隆平。
「バイバイ。」
手を振る博貴に手を振り返すサク。
サクに背を向け歩き出す。