また君に恋をする
曇り空。
街灯に明かりが灯り。
夜風が雨の匂いをさそう。
公園ぞいを歩く章大と那智。
「雨降りそうやな。」
空を見上げる章大。
「ほんまやな。って章大がイルカばかり見てるからやで。」
「何?那智やってその後のんびり飯食ってたやん。」
「章大が早いだけや。それに女はゆっくり食べるんやで。」
ムキになる那智。
「女はやろう?那智はちゃうやろ?」
口角をあげニヤリと笑う章大。
「腹立つ。章大には優しさがたりひん。」
「那智にもな。」
じゃれ合う章大と那智。
二人を見つめる視線。
「那智。」
目の前に立ちはだかる仁。
凍りついた瞳。