また君に恋をする
カーテンを開ける隆平。
暖かな光が部屋に差し込む。
忠義と並んで朝食を食べている博貴。
「うぇーん。兄たーん。忠たんが僕のタコたんウィンナーとった。」
泣きそうな博貴の声。
「早いもん勝ちや。そんな声出してもあげひんもん。」
悪戯な笑顔。
「兄たーん。」
泣きつく博貴。
「おいおい。忠義。相手は博貴やで。これじゃあ。どっちが子供なんか分かれひんわ。」
ミルクの入ったコップを博貴にわたす。
「いやや。」
コップを押し返す博貴。
「好き嫌いはあかん言うてるやろ。」
頬を膨らます博貴。
「何?博貴、こんなんも飲めひんの?」
横から口を出す忠義。
「飲めるもん。」
意地をはる博貴。
「ほんまに?飲んでみせてや。」
しぶしぶコップを受け取る博貴。
一気に飲み干す。
「単純やな。こいつ。」
ニコリと微笑を浮かべる。