また君に恋をする
ふれあい広場と書かれた柵の中。
ウサギに餌をあたえている博貴。
嬉しそうにウサギの頭をなでている。
柵の外ではそんな博貴を見つめている章大と忠義の姿。
「やっと笑ったな。」
「ほんまやな。あんな小さな身体で僕等にも気を遣うなんてな。」
ウサギを抱き上げ二人に手を振る博貴。
それに答え手を振り返す章大。
「さっきな。博貴 言うててん。隆平に嫌われたって。僕が悪い子やからって。章大にも言わんといてやってさ。」
「そんなことある訳ないやんか。」
驚く章大。
「ある訳ない。せやけど博貴はそう感じてしまっている。あんな小さな身体で不安や怖さと戦ってんねん。」
淡々と語る忠義。
「どうしたらええんやろうか?今の隆平に博貴を返せひん。あいつこのままやと博貴を殺してしまう言うてん。それくらい気持ちは追いつめられてるってことやろう?」
感情的になる言葉。