恋愛教師


「うっせーっだまれくそじじい。」


3年生の卒業式のことだった。


校長が「卒業式くらい性服だけでいいから、しっかり着てください。」とか

「お世話になった3年生をしっかり送ってください。」とか

うぜーことばっかり言ってくるから。

ひとこと言ってやった。


「お袋が校長室に呼ばれた。」


「勇樹が申し訳ございません。
 勇樹。誤らなくっていいわよ。こんな学校
 行きたくなかったら、行かなくっていいのよ。」


息子が、校長に怒りとばすくらいだから、

母親も半端ない。

おふくろの言ったとおり、俺は翌日から学校を休んだ。



「確かにこの学校は校則が厳しすぎるわ。」


おふくろは、顔が広く

他人の前では、ほとんど良い顔をしている。

だから、俺が学校を休んでいてもPTA会長に推薦されたために

原家の味方は多かった。





「勇気入るぜーっ」


毎日、部活が終わると

小学生のときから仲が良かった

中島泰嘉、輿水翔平、戸沢幸弥が宿題やらを持ってきてくれる。

「おぉ!」


「宿題と、今日の勉強のノートもってきたぜ。」

「サンキューっ♪」

「あと、ラブレター」

「ヒューヒュー」

頭のいい泰嘉は、俺のために全教科2つノートを取っといてくれている。

泰嘉にはまぢ感謝してる。

「うっせーっ」

「2年の丸谷ゆきだってさ。」

「あぁ。バスケ部の野郎だ。」

「お前、学校言ってねぇのに俺より後輩に詳しいな。」

「まぁなっ」

ピンク色の便箋と封筒に入っていた。


「来月、修学旅行だから、そろそろ学校来て見ねぇ?」

幸弥が言いだした。

「へぇ。明日言ってみっかなっ。」

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