其の名はT・Y
そしたらやまださんがフゥってためいきついて、きえちゃったの。

「素人さんの銃では当たりませんけど、お嬢さんもいますしねぇ」

ってね、わるいおじさんのうしろのほうから声がして、そっちにやまださんがいたの。

「え…ぎゃ、ぎぃやぁああああ!」

そしたらきゅうにわるいおじさんたちがおっきな声をだして、てっぽうをおとしたの。

「ゆ、指がぁ!」

「う、腕、クソッ!!!」

「なんなんだよ!てめぇなんなんだよ!」

なんか、みんなてっぽうをもってた手をおさえてまるまっちゃったの。そんでね、やまださんがなんだかハッとして、

「ああ!申し遅れました、私こういう者です」

っていってね、その「めいし」をわるいおじさんたちのまえにおいたの。

「非限定請負人…及び児童の安全を守る会 山田太郎…だぁ!?」

よくわかんないことを言って、わるいおじさんたちはおっきな声をだしてね、

でね、そのときまたわたしの体がひっぱられたの。

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