それでも君が好きだから
『私も!蓮に話したい事があるの!』

「え?」

『だって、蓮、学校遅刻してくんじゃん!私が転入した日も!』

「転入?お前、転入したのか!?」

マジかよ、知らなかった。

それで沙羅、心配してたのか…納得。

『ついでにー!同じクラスだよ☆』

「は?だってお前…」

柚子はいっこ上のはず…何で?

『詳しい話は会ってから♪』

「あ、あぁ…じゃあ今から、駅前の…」

『やーだっ!だぁれもいない路地裏ぁ~~☆』

柚子、馬鹿な事言ってんじゃねぇよ!

「お前っ…!」

『じゃなきゃ行かなぁい!』

取りあえず沙羅を見る。

沙羅はコクンと頷いてくれた。

(サンキュ)

沙羅が信じてくれる、嬉しい。

「分かった。喫茶店の横…路地裏」

『エヘヘ~☆可愛くして行くね』

「何で…まぁいい、切るぞ」

ブチッ

何なんだ、一体。

「じゃ、行って来る」

「うん…」

泣きそうな沙羅の顔を見て、唇にキスをする。

待ってろよ…けじめつけて来るから。
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