それでも君が好きだから
早足で路地裏に向かう俺。

路地裏って事は…絶対、あれだよな…。

てか、柚子って何気に自己中だからちゃんと聞いてくんないかも。

そしたら…どうする?

…いや、でも言うしかないか!

そして。

「ふぅ…」

俺は静かに路地へ入る。

そこには黒い影があった。

「…柚子?」

「蓮!」

黒い影がゆらりと動く。

「この格好どう?可愛い??」

柚子の格好

=胸開きのセクシーなキャミソール。

大きめのダウンジャケット。

超ミニスカート。

「…あぁ」

「アハッ、ありがと☆」

「柚子、俺な?」

「待って!まず、私から」

「え?あ…あぁ」

「まぁ、知ってると思うけど私、転入してきた」

「お前は、年上だったはずじゃ…」

「留年したの、蓮の為に」

「俺のため?」

そこまでするか?普通…。

「私、蓮が好き」

やっぱり、沙羅の言ってた通り。
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