それでも君が好きだから
「柚子、分かるだろ?俺はもう、好きじゃない」

「…っ」

「好きだったらあの時、別れてないよ、約束破ってない」

「蓮…やだよぉ…」

柚子は泣き出す。

柚子の初めての泣き顔…。

なんだかんだ言っても元カノだ。

悲しんでる柚子を見るのは辛い。

「柚子、ごめんな…泣くなよ」

「だったらっ!私と付き合って!!」

「無理だって」

「…っひどい」

「柚子、俺が今一番大事なのは…「いやっ!!!」

「は?」

「蓮!このままで済むと思わないでね!!」

「え…」

―――ギュッ

俺に抱きつく柚子。

「柚子、離せ…っ」

「蓮…好きよ?」

「…っ柚子!」

「バイバイ☆」

柚子はそう言って帰って行った。

俺はあの時、殴ってでも止めるべきだった。

あんな事になるなら…。

結局別れられないまま公園へ戻る俺。

「はぁ…」

溜め息しかでねぇ…。

しかも公園戻っても誰もいねぇし。

沙羅、どこ行った?
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