それでも君が好きだから
★蓮★

沙羅が公園から消えたあの日。

俺は沙羅が誰かにさらわれたのかと思って必死で探した。

結局、見つけられずションボリしながら家に帰る。

次の日、俺は誰より早く学校に来た。

沙羅は学校に来るか…1番に知りたかったから。

そして。

「蓮っ!」

沙羅は来た。

良かった…と思ったけど俺は睨んでみる。

「蓮ッ!あのね…?昨日…」

沙羅は焦って俺に説明しようとしてる。

「…何でいなかったの?」

冷たく言い放す。

俺がそんなに嫌か?と、言う気持ちで。

「…っお化け!!」

「お化け?」

「怖かったの!あの公園…」

「…///」

可愛い、何だこいつ…。

やべ…抱き締めたい。

「蓮?」

「分かったよ」

「あ…そだ、柚子は?どうなったの?」

「あ、えと…あー……」

やべぇ、話しづらい…。

「何その分かりやすい動揺」

「い、いや?柚子、もう会わないってよ?」

「ホント!?これで安心だね!」

「あ、あぁ」

「?…蓮、浮かない顔してるよ?」

「!!…いや、別に?」

俺、バレバレじゃん!
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