それでも君が好きだから
★蓮★

「ゲホッゲホッ…」

俺は、不覚にも風邪を引いてしまった…。

今日だけは学校に何としても行きたかった。

行って、沙羅を慰めてやりたかった。

これじゃあいつ…不安になるじゃんか。

俺の馬鹿…。

「ゲホッ」

「蓮ー!お母さん仕事行ってくるわね」

「おぅ…えっ!?飯(メシ)は!!?」

「お姉チャンいるから、作って貰いなさい」

「…え」

「もう!子供じゃないんだから!!」

母さん、キレないでよ。

だってしょうがないじゃん。

姉チャンの料理…クソ不味いんだぜ??

どうしよ…。

後で何か買ってくるか…。

「ハックシュン!」

『さっきからうるさい!!』

隣の部屋から姉チャンの声がする。

受験シーズンでピリピリしてる姉チャン。

怖ぇ…。

『私の料理、不味くて悪かったわね!!』

(*゚ー゚)……??

え?俺、声に出してた??

え?テレパシー?

姉チャンすげぇな…お見通し。

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