それでも君が好きだから
☆沙羅☆

私は突然知った。

たまたまだった。

テレビを見てただけ。

見つけてしまった。

『永見容疑者は城崎 蓮さんという元恋人と…』



蓮?



その名前、聞いたことがある。

何だか懐かしい。

……。

蓮。

「っ!!!?」

私の脳裏に浮かぶひとつの顔。

私は思い出そうとしていた。

過去。

全てを。

「沙羅!止めなさい!!」

「!?お母さん…!!?」

「考えないで!!止めてぇ!!」

何でっ!!?

「お母さん!ちょっ…やぁっ…!」

お母さんは焦ってた。

汗びっしょりだった。

思い出しちゃいけなかったの?

どうしてっ…!?

「先生!沙羅を…とめて!」

「…!……はい」

「やっ…やめてぇ!!」

先生は私に注射した。

瞬間、意識が飛んだ。

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