それでも君が好きだから
ガサゴソ……。
無い…どこ?どこにあるの!?
カサ…。
「あった…!」
中を確認する、1万円が30枚以上、入ってる。
「よし…これで」
「何やってるの!?」
―――ビクッ!
「お、お母さん…」
「…!?その袋、お金が…え、盗もうとしたの!!?」
「盗むって…借りるだけだよ」
「借りる!?嘘つくんじゃない!!返しなさい!!」
「やだよっ、彼氏が困ってんの!!」
「そんな彼氏……おかしいわよ!沙羅!!」
「うるさいなぁ…いいからさ、お金もらってくね」
「駄目!!そのお金はあなたが大きくなって
自立する時の為に…」
「どーせ、私のためのお金でしょ!?
なら、いつどこで使ったって良いじゃん!」
早く桐谷に持って行ってあげたいのに…。
「おい沙羅!何やってんだ!!」
チッ、お父さんまで…面倒臭いなぁ…。