それでも君が好きだから
数日後、俺は学校に遅れて来た。
丁度、休み時間だった。
教室に向かうと沙羅がいた。
あいつ、帰って来たのか…。
沙羅は実紅にお土産を渡していた。
沙羅が笑ってる、数日逢わなかっただけなのに…。
あいつは俺に何にも言ってくれなかった。
旅行に行くとも…お土産も無い…。
あいつにとって俺は何なんだよ…。
そんな事…、本当は分かっている。
分かってるけど。
「おい、沙羅!!」
「ほぇ?あっ…蓮」
「てめぇ、ちょっと来い!!」
こんな態度、取るつもりは無かった。
でも…。
沙羅を壁に叩きつける。
「痛いんですけど…」
「お前、メイドやんだろ!!」
「メイド?あぁ…文化祭ネ」
「辞めろ」
「辞める?何で?」
何で?俺様に反抗か…。
「いいから、俺が気にくわねぇ」