それでも君が好きだから
☆沙羅☆

隣の教室に蓮はいた。

『美月』

蓮はそう呼んだ。

誰よ…誰を呼んでるの?

教室から女の子が出てきた。

可愛かった。

もしかして、蓮…。

まさかね?そんなはず…。

蓮と女は裏庭に向かって行った。

私も後を付けた。

重い足で裏庭に向かう。

「…っ」

次に見たのは倒れこんでる2人の男女。

間違いなく、蓮…とさっきの女。

「何やってるの…?」

声が聞こえない。


次の瞬間―――。

キス…!?

「嘘でしょ!?どうして…」

思わず声に出してしまう…。

私は2人に背を向けた。

涙が出てきた。

悲しくて…、苦しくて…。

「蓮の馬鹿…」
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