それでも君が好きだから
★蓮★

目の前に目を真っ赤にしてる沙羅がいた。

「エ、ヘヘ。ごめん、たまたま見ちゃって」

たまたま?嘘付くなよ。

「見てたのか、全部」

「ラ、ブラブだったじゃん。彼女?」

彼女?何言ってんの。

「…そう見えた?」

俺はわざと冷たく言う。

沙羅は少し怯えてた。

「見えた…ってキスしてたらそりゃ」

だよな、普通そうだよな。

「あっそ」

なんか、悲しかった。

どーでもいい女にどう思われようが、構わなかった。

でも、沙羅は違う。

沙羅にだけは、勘違いしてほしくない。

だって俺は沙羅が好きだから。

彼女にしたいのは沙羅だけだ。

今までの俺とは違う。

1人の女を愛せる…。

俺は素直になれる。
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