それでも君が好きだから
「元カノって…」

でも、蓮には元カノなんていくらでも…。

「俺が、1番最初に本気で愛した女」

本気で…愛した?

「大人になったね、蓮」

「中学の頃に付き合ってたんだ、俺達」

「そうだっけ、懐かしいね…」

「柚子は、沙羅とは違うタイプだったから…。

だから沙羅といて、初めてこんな気持ちになったっていうのも、多かった」

「私といても感じなかった事?」

「あぁ、逆に柚子じゃないと感じなかった気持ちもある」

別に、そんな事…聞きたくないよ。

「…」

蓮は優しい目をしてる。

昔の大親友に逢ったような。

蓮、今何考えてる?

「てか、蓮彼女いたんだ。泣かしてないわよね!?」

「…泣かしてる」

「れーんっ!女の子は泣かしちゃいけないの!!」

「分かってるよ」

「柚子さんは…私達と同い年?」

「ううん、私はいっこ上」

「先輩なんだっ」

「あーでも、全然タメで良いからネ」

優しそうな人。

すごく輝いてる…。

蓮が惹かれるのも分かる気がする。

「…蓮」
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