それでも君が好きだから
★蓮★

折角、誤解も解けて沙羅と再びラブラブになれたのに、俺は見つけてしまった。

柚子…俺の元カノ。

多分1番最初に本気で愛した女。

俺は柚子との約束を破って別れた。

あいつの涙は今でも忘れない。

でも、もう終わった話だ。

今更ヨリを戻すつもりは無い。

柚子は俺より年上で、すげぇ大人。

でも、以外と可愛い一面もあって、そのギャップで男を虜にする。

だから俺は惹かれた。

「大人になったね、蓮」

そうか?お前の方こそ綺麗さに磨きかかってるけど。

「中学の頃に付き合ってたんだ、俺達」

「そうだっけ、懐かしいね…」

「柚子は、沙羅とは違うタイプだった。

だから沙羅といて、初めてこんな気持ちになったっていうのも、多かった」

「私といても感じなかった事?」

やっぱキャラが違うんだろうな。

そして、俺の理想のタイプが、定まってないという…。

「あぁ、逆に柚子じゃないと感じなかった気持ちもある」

何か懐かしいなあ。

俺は久々の再会にしみじみしてた。

「てか、蓮彼女いたんだ。泣かしてないわよね!?」

「…泣かしてる」

事実、たくさん泣かしてる。

「れーんっ!女の子は泣かしちゃいけないの!!」

「分かってるよ」

思えば柚子の泣き顔って見た事無いかも。

「柚子さんは…私達と同い年?」

「ううん、私はいっこ上」

「先輩なんだっ」

「あーでも、全然タメで良いからネ」
< 95 / 145 >

この作品をシェア

pagetop