それでも君が好きだから
☆沙羅☆


~次の日~

「おはよ、昨日は楽しかったねっ」

「実紅…おはよう」

柚子さんの事が心配で、眠れなかった。

「沙羅、もしかして柚子って人の事気にしてる?」

「え?」

「大丈夫だぁって!沙羅は今カノだよ?」

あの時、実紅は蓮達とほぼ一緒に帰ってきた。

だから、私と柚子さんのやり取りを知らない。

「ありがと、実紅」

「うん、もうチャイム鳴るよ?座ろ?」

「あ、うん」

柚子さんは言った。

私なんかに負けないって。

その言葉が忘れられない。

だって私、負けちゃうもん。

失っちゃう、蓮を。

それが怖い。

数分後、先生が入ってきた。

「…嘘」

私は言葉を失った。だって、目の前には…。

「こんにちは~永見 柚子でぇす♪」

「おいおい、まだ紹介してないぞ」

「あっ、すいませんっっ」
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