ヤンデレ双子に愛されて


電話越しでも彼が満面の笑みでいたのが分かるほど、愉快な


『見るも無残な姿、って慣用句があるけどさ。うん、そんな感じにしてやろう。――準備、しておくよ』


無邪気な殺戮を聞いた


止めて、と言うことすらも出来ない恐怖


さっきの左桜と同じだ


彼の思いを挫こうなら、行き場を失った思いは



私に返る


「そ、そう……。とにかく、宜しく」


早口に喋り、電話を切った


洗面所に両手をついて、あからさまに私は疲れを表した


「何なのよ……」


呟く

あまりにも異質すぎて


――実を言えば付き合った当初から、あの双子は少し『変わっている』と思っていた


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