あなたへ捧ぐ愛の歌
「相手役の人、あの”悠里”君だよ~~っ!!!今旬の若手俳優っ!!


一度で良いからあって見たかったんだよね~」


”悠里”って私と丁度同じ時期くらいに始めたヤツだぁ……


そいつにまで越されるって……まぁ多分実力じゃなくて顔だろうね……


「顔のいい人は仕事がそんなに出来なくても得するよね~」


「何葵??私のこと??」


「亜季じゃなくて悠里ってヤツ!!


私と同じくらいの時期にデビューしたのにもうこんなに売れてるってずるくない??」


「それは実力だよ~」


「なんだとコラッ!!!私だって実力くらいあるっつーの!!」


こうやって――亜季とバカやってるこの時間が――


一番幸せなんだって今ならそう迷わず言えるよ――……


あなたを裏切ったのは私なのに


今さら後悔しても遅いよね――……
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