僕達の空
「ああ、ごめんな。
なんか暗い事話して」
彼は明るく言ってきた
―なんでそんな時まで明る
くするんだろ。
私は彼がすごいなと感じた
私だったら明るく言えない
「無理してない?
つらい時はつらいって言っ
たほうがいいよ。私は何も
できないかもだけど話だけ
なら聞くよ」
――彼を支えたい
恋人ではないけれど
私は心からそう思ったんだ
今までの私ならこんな感情
持てなかったかも知れない
「さんきゅー」
彼はいつもの笑顔で私を
見た。
――でも、あなたの痛みは
私が思ってるよりはるかに
重かったね。もっと早く
気づいてあげられなくて
ごめんね