メリークリスマス

そして、とうとう時間になってしまった。


「今日は、本当にありがとな!!
まじ、最高だった!」

朝方の5時半。近所迷惑だろうが、
俺は叫んだ。


「おう!俺らも!!」

っと琳久も負けじと叫ぶ。


俺は涙が溢れそうになり、

琳久達に背を向けた。



「じゃあな!!」


「メール送るからな!」
「たまにはこっち、帰って来いよ!!」
「またみんなで馬鹿やろうぜ!」
「陽希ー!大好きだー!!」


俺は振り返ることが出来なかった。


なんでかって?

4人が口々に言った言葉に、
いちいち涙を流していたから。



自分でも、びっくりした事があった。


俺って、こんなに泣き虫だっけ?



来年の春、

また戻ってこよう。


そう心に決め、1人泣きながら、

薄明るくなった路上を、歩いていった。

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