勉強会課題
第1回 「無生物バッドエンド」
彼女の伸ばした手に操られるように、その口の中をまさぐる。
そこは全て俺のモノだと言わんばかりに、いささか乱暴に。
激しくすればするほど、彼女は俺を求めた。俺も彼女に応えた。
ずっと、こんな風にいられると思っていたんだ。
俺は、バカだった。
ある日、俺は唐突に彼女に捨てられた。
何の前触れもなかった。いや、なかったと思っていたのは俺だけだったのだろう。
俺を捨てるとき、彼女は明らかに俺を侮蔑の目で見ていた。
汚い、役に立たない男ね、そういわれている気がした。
俺は、彼女に何をした?何をしてしまったのだろう?
しかし実際のところ、彼女は俺を完全には捨てなかった。
別の関係になりましょう、そんな意味のことを彼女は言っていた気がする。
俺は家に来たらしい次の男と顔を合わせることもなく、彼女との新しい関係を楽しんだ。
それも、長くは続かなかったのだが。
「さて、今日はやるわよ」
彼女はそう言うと俺を連れてベランダへ向かう。
俺の体は薄汚れた網戸に押し付けられた。
何度目か、彼女が乱暴に力を入れた時、俺の体で何かがちぎれる音が聞こえた。
はなっから分かっていたことだ。もう俺は前の俺ではない。本当の意味では彼女に触れる事もかなわない。
ブサイクな女に当たらなかっただけ、幸せだった。そう思おう。そう思って、死んでいこう。
ラスト1箇所、そう言って彼女は俺を連れてキッチンへやってきた。
シンクの隅で、俺は最期の仕事を終える。
「さすがにもう使えないわね」
彼女がそう言葉を発すると、俺はゴミのように、今度こそ完全に捨てられた。
そこは全て俺のモノだと言わんばかりに、いささか乱暴に。
激しくすればするほど、彼女は俺を求めた。俺も彼女に応えた。
ずっと、こんな風にいられると思っていたんだ。
俺は、バカだった。
ある日、俺は唐突に彼女に捨てられた。
何の前触れもなかった。いや、なかったと思っていたのは俺だけだったのだろう。
俺を捨てるとき、彼女は明らかに俺を侮蔑の目で見ていた。
汚い、役に立たない男ね、そういわれている気がした。
俺は、彼女に何をした?何をしてしまったのだろう?
しかし実際のところ、彼女は俺を完全には捨てなかった。
別の関係になりましょう、そんな意味のことを彼女は言っていた気がする。
俺は家に来たらしい次の男と顔を合わせることもなく、彼女との新しい関係を楽しんだ。
それも、長くは続かなかったのだが。
「さて、今日はやるわよ」
彼女はそう言うと俺を連れてベランダへ向かう。
俺の体は薄汚れた網戸に押し付けられた。
何度目か、彼女が乱暴に力を入れた時、俺の体で何かがちぎれる音が聞こえた。
はなっから分かっていたことだ。もう俺は前の俺ではない。本当の意味では彼女に触れる事もかなわない。
ブサイクな女に当たらなかっただけ、幸せだった。そう思おう。そう思って、死んでいこう。
ラスト1箇所、そう言って彼女は俺を連れてキッチンへやってきた。
シンクの隅で、俺は最期の仕事を終える。
「さすがにもう使えないわね」
彼女がそう言葉を発すると、俺はゴミのように、今度こそ完全に捨てられた。