<実話>それでもずっと、大好き。






 どうして気づかなかったんだろう。


どうして気づこうとしなかったんだろう。





勝手に、笠原を恋愛の対象から外していた。








笠原は、1人の男の子。








小さい頃から明るくて元気で、お調子者で前向きで。

群れるのはあまり好きじゃないくせに、いつも誰かしら一緒にいると言ってもいいほど、男子からの信頼が厚くて。




何よりも、笑顔が似合う男の子………。








人の心をいとも簡単に暖かくしてしまう、あの笑顔。















 私はそんな笑顔に、















いつだって全身の笠原哲に、
私は全身で恋をした…………。















 これが私の、本物の初恋だった。







< 23 / 75 >

この作品をシェア

pagetop