<実話>それでもずっと、大好き。
*小6*卒業までの2人
笠原への気持ちを自覚した私だけど、生活は特に変わらなかった。
毎日毎日苦労して登下校して、女子の嫌がらせをかわして、
そして、笠原と楽しく会話して……
何も変わることなく時は過ぎていった。
だけど、家の方では落ち着いてなかった。
母親が離婚した保坂さんが、いまだに母親とやり直したいと言って、軽くストーカーしていたのだ。
仕事が終わった夜から朝まで家の前で張り込んでいたり、
母親が車で仕事に行く時に待ち伏せして、よりを戻したいと言ってきて相手にしなければ暴力を振るう。
私たち家族はそれに怯えきっていた。
私と2人で登下校している弟の拓也は平気だと思っていたけど、
その考えは甘かった。