<実話>それでもずっと、大好き。



 1回目の転校は、小3の時だった。

生まれた時からずっといたその場所を、初めて離れた。

同じ市内だけれど、子供ながらに離れる事が、ずいぶん寂しかったのを覚えている。

小2の時に、保育園の時からずっと一緒だった男の子が、転校してしまった。

その時に初めて、友達がいなくなる寂しさを知った。


 そして今回は自分からいなくなる。
だから寂しかった。


 新しい学校で過ごした1年半とちょっとの期間は、
はっきり言って悲惨だった。

1学年に1クラスずつしかないような小さな学校で、
女の子は全員仲良くなった。


 けれど男子は無理だった。

いじめがあったのだ。

それは転校生だけに対するものではなく、
昔から女子であれば誰でも対象になるという、残酷なものだった。


しかも歯向かえば何日間か、ねちねちと攻撃される。


たとえば、

親からもらった少ないお小遣いで買ったものを取られたり、
トイレに閉じ込められたり、叩くや蹴るなどの暴力、他にもたくさんあった。





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