<実話>それでもずっと、大好き。





 そして入学式が無事終わり、新入生はみんな、これから学ぶ場所になる教室に入り、担任が来るのを待つことになった。


予想通り、知った顔ばかり。


 私が昔通っていたのは団地内にある小さな小学校で、

団地から歩いて20分くらいの所にも、もう1つ小学校があった。

つまり中学校には、その2つの小学校から生徒が入るという事になる。



 私は1年1組で、クラスには仲良かった子が揃っていた。


特に仲良しで家も近所で、いつもつるんでいた子が私には2人いた。


笹川未和(ささがわ みわ)と、
上野美羽(うえの みわ)。

偶然にも2人は同じ名前で、しかも私は未来(みらい)だから、"み"がつく3人組として仲が良かった。


2人は同じ名前なので未和は未和のままだったが、

美羽は上野の"う"と美羽の"み"で、うみと呼ばれていた。


 未和は明るくて人懐こく、かなりドジっ子だが、みんなのムードメーカーのような存在だった。

うみは人見知りだけど、打ち解けると明るくて素直で天然で、憎めない可愛さを持った子だった。






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