<実話>それでもずっと、大好き。




 そして放課後になった。

特にすることもなくトイレに行って教室に戻ろうとしたら…

『…あ、藤井…』

教室の前の廊下でバッタリ藤井に会った。


「何か用ですか…?」

お昼の時と同じセリフを放つ。

(またそれ…?なんなんだろ?;)

『…用は…別に?;』


だってわからないし、いきなり用とか言われても何もないし!;


「用あるだろ」

…はい?


『え…?なんで?;』

正直に何がなんだかわからず問うと、いきなり藤井は近づいてきて…


「…11月2日…」

そう微笑みながらボソリと言って、去ってしまった。



いきなり近づかれた上に、あの不適な微笑みで私の頭はパニック状態だった。


(11月2日…?なんかあったっけ…)


今日は11月5日。

3日前の日にちを言ってきた藤井。






 「……あ……っ!!!」




11月2日。

それは、

私が藤井に告白しようと、未和をつれて藤井家に行った日だった。





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