<実話>それでもずっと、大好き。




 (あーっまたしてもチャンスが…私って運悪い気がする…;)


頑張ってなんとかごまかすと、

「こーゆうの気になるんだけど」

と、またしても微笑んで言ってくれた。

気になる…?

私のことを気にしてくれてるってことだよね…

やばい!!
超嬉しい…っ!


でも…

『うー…き、気にしないで?;』

(だって言えない!別の場所につれてくなんて出来ないし…;)


「だってホントになんだったのアレ。保坂と笹川で…」


 この時私の名字は飯塚に変わっていたけど、中学卒業までは保坂で通すと決めたので、みんな新しい名字を知らない。


『てゆうかなんでいたのに出なかったの?;』

「いや、家にはいなかったけど、ちょうど帰ってきたらお前らが見えたんだよ」

『え、そうなの?』

「なんか忘れ物とか届けに来たのかと思ったじゃん」

『違うよー;でも、やっぱり今は言えない…』



うう…この場と自分を呪いたい…





「…まぁ、大体わかるような気もするけど、言いたいことがあるなら自分でな」


『…え……』


藤井はそのまま帰ってしまった。



ん…?
言いたいこと大体わかるって。



え!!??
わかってんの!?;




謎を残していくなよ藤井ー!;




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