<実話>それでもずっと、大好き。




 頑張って話しかけてたら、いつの間にか元に戻ってたんだけど…

それからすぐ、今度は同じ班の女子が男子に、

「この前未来ちゃんと藤井が廊下の窓んとこで話してるの見ちゃった♪すっごいラブラブだったー♪つき合ってるのかと思っちゃった♪」

って話してて困ったっけ…。


 2度も誤解された。

それで嬉しすぎて、告白を決めたんだよね…。



 「あれって絶対、未来のことが好きだから傷ついたんだよね!」

「全否定されたんだもんねー」

佳歩とうみは揃ってそんなことを言う。


でも私は、そこまで自分に自信がないし…

それに藤井を好きな女の子は私の他にもう1人いる。

その子は大人しめだけど時々おちゃめで、頭が良くスポーツも出来て、その上絵も歌も上手で、しっかりしてて優しい可愛い女の子。


藤井と同じ図書委員だが、クラスが違うぶん、チャンスがあれば頑張って話しかけてる。


そんな姿を見ていると、
自分が惨めでしょうがなくなるんだよね…。

クラスが違っても頑張ってる。
そんな彼女の姿はとても可愛く見える。


私と違って完璧な子。

ちょっと誤解されたからって、調子に乗ってはダメだと思った。




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