<実話>それでもずっと、大好き。




 私は、1年A組になった。

定時制でも意外に人数が多く、全部で4クラスあった。

そして未和と一緒にクラス割り表を見た時に、気付いた。



 1年B組 笠原哲



『…受かってたんだ…』

「ん?…ああ…」

未和は言わなくても気づいてくれた。

その未和もB組だから、複雑な顔をしていた。




 そしてコースは4年間の方を選んだ。

なぜかは覚えていないけれど、多分気分だろう。





 その選択が間違いだったことに、気づくのが遅かった。

それほどこの頃はまだ、子供だったのだ。







 式が始まる前に、それぞれ教室に入っていた。

未和がいなくて寂しかったし心細かったし、教室に入ってみればみんな静かだし…


笠原のことも気になっていたし…。


 あまりに突然すぎて、どうしたらいいのか混乱していた。


私は落ち着かなくて教室を出て、トイレへと向かった。


(…あれ?あの人確か同じクラスだよね…?)




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