<実話>それでもずっと、大好き。




 全然笠原と接点がないまま、
噂で、笠原には中学からの彼女がいると聞いた。


 正直この頃の私は、混乱していた。

再会出来たことは嬉しいし、どうしても意識してしまっていたけど、
また好きになっているのかどうかは、わかっていなかった。


 そんな複雑な気持ちの時…。


「未来、こいつ、横原俊ね♪」

『…あ、うん、よろしくね!』

「………おう」


良華がつれてきた1人の少年、横原俊(よこはら しゅん)。

私と同じクラスで同い年。

笠原と同じく金髪にだぼだぼな学ランという、見た目は不良だった。

今までは、見た目通りなんだかツンツンしていて、近寄りがたかった。


良華はサッパリしているせいか、女子より男子の方が仲が良い。

なので俊とも仲良くなっていた。


そして良華にからかわれる俊の可愛い一面を見て、私は気づくと俊が好きになっていた。

















 この頃は、笠原が再びそばにいる環境に満足していて、

「本気の恋」がわからなかった。


いつものように一目惚れして、恋する自分を楽しんでいた。















 ねぇ笠原。


私、この頃に戻りたい。



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